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コラム

コーヒーの挽き目 -粒度が変わると味わいが変わる-

2025年2月28日

・コーヒーの粒度の大切さ

トップバリスタの粕谷哲氏や井崎英典氏は、コーヒーにお金をかける場合、まずミルにお金をかけるべきだと口を揃えます。なぜかと言えば、コーヒーを美味しく抽出する決め手は揃った挽き目(粒度)にあるからです。

・挽きたてが美味しい

コーヒーは挽きたてが美味しい。これは誰もが認めることです。コーヒー豆は挽くことにより表面積が500~数千倍にもなり、すぐにも劣化が始まります。特に香りは1時間後でもわかるくらい弱まります。(挽いた状態で購入した場合は密封容器に入れるなど空気に触れない状態にして冷凍しましょう。当店でお買い求めの場合はチャック式の密封袋でお渡ししますのでそのまま冷凍してください。)

・挽き目と抽出

コーヒー豆の挽き方は、エスプレッソ用の極細引きからフレンチプレス用の粗挽き迄、様々な挽き方があります。挽き目は細かいと表面積が大きくなり抽出効率が高く、粗いと表面積が小さく抽出効率が低くなります。また、ドリップ式などの透過式の場合、挽き目により抽出時間が変わります。細かく挽いた粉は成分が出やすい上に粉の間を通過する時間が長くなり、粗い場合成分が出にくい上に粉の間を通過する時間も短くなります。このため、細挽きの方が成分を抽出しやすく、粗挽きの方が成分を抽出しづらくなります。一般的に、ペーパードリップの場合中細引きから中粗挽きの粉が用いられますが、抽出の仕方や考え方により粗挽きを推奨する場合もあります。(ちなみに46メソッドでは粗挽きです)。

・挽き目と味わい

コーヒーの味は、酸味、甘味、苦み・渋みの順に抽出のピークを迎えます。そのため、挽き目が粗いと抽出効率が下がりクリアな味わいとなりやすく、抽出前半にピークを迎える酸味が強調されます。挽き目が細かいと抽出効率が上がるため濃厚な味わいとなり、抽出中盤から後半に出やすい甘味や苦みが強調されます。

・揃った挽き目が必要な理由

ところで、挽き目が揃っていない場合何が起こるでしょうか?粒の小さな粉のほうが早く抽出され、大きな粉のほうが遅く抽出されます。同じ抽出時間であれば、一方は過抽出気味にもう一方は抽出不足気味になります。これにより、十分な濃度が感じられなかったり、エグミや渋みの原因になったりします。このため、ミルやグラインダーは粒度の揃いやすいステンレス製臼刃(コニカル式またはフラット式)のものを用意しましょう。なるべく淹れる直前に挽いた方がアロマやフレーバーの高いコーヒーを飲むことができます。どうしても高性能ミルが用意できない場合、コーヒー豆専門店で高性能な業務用のミルで挽きいてもらい、なるべく早く飲みましょう。均一で微粉の少ない粉をご用意することができます。

・微粉のこと

微粉は、特に過抽出になりやすく、そのため雑味やエグミの原因になることがあります。そのため、茶こしやふるい、パウダーコントロールなどで取り除くとよいでしょう。この結果クリーンで透き通った味に仕上げることもできます。ただし、微粉が全くない場合、(特に深めの煎り方の場合には)ボディ感やコクに欠ける味になるともいわれます。

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